日差しの強い季節には欠かせない日傘は、紫外線や強い日差しから効果的に守ってくれるが、使用後のお手入れを怠ると劣化が早まります。日傘を長く使うためには、適切なメンテナンスが欠かせません。今回は、日傘を長持ちさせるためのポイントを簡単に解説します。
1.濡れたまま置きっぱなしはNG!
日傘を使い終わったら、濡れた状態で放置していると次のような問題が発生します:
骨の錆び:金属製の骨が湿気にさらされると、1日以内に錆びが発生します。(参考:防錆研究所)。
撥水加工の劣化:撥水加工に使用するフッ素樹脂は、濡れた状態では劣化し撥水効果が低下したりします。傘は使用を重ねると、撥水性効果が5~10%薄れてきます。(参考:テキスタイルデザイン協会)。
使用後は十分に水を切り、必ず風通しのいい場所で陰干しを行ってください。
2. 使用後の保管方法
適切な保管で、日傘の寿命を延ばすことができます。
水切り:傘を広げて下に向けて開閉を繰り返し、水をしっかり切ります。強くクルクル回すと傘の中心にある中棒を傷めてしまうので注意が必要です。
陰干し:直射日光の当たる場所や高温多湿な場所で乾かすと、生地の傷みにつながります。直射日光を3時間以上当てると、色落ちとなります(参考:日本繊維製品評価技術協会)。風通しの良い場所で陰干ししてください。
3. 日々のお手入れ方法
日常的なケアを行うことで、撥水力やUVカット効果をキープできます。
水洗い:使用後は、シャワーを当てて汚れを洗い流してください。雨で濡れた日の当日に汚れを落としてください。
陰干し:水洗い後は、必ず風通しの良い場所で陰干しします。直射日光を避けましょう。
熱処理で撥水機能を復活させる:日傘を乾燥させた後、ドライヤーの温風を傘全体に当てると、撥水力が最大で20%回復します(参考:日本繊維製品評価技術協会)。その際、ドライヤーは傘の表面から10cm以上離してください。
※ビニール傘にはドライヤーの温風を当てないようにしましょう。変形や破損の原因になります。
4. 汚れた時のお手入れ方法
汚れがついたまま放置すると、撥水効果やUVカット効果が低下します。汚れた場合は次の手順でお手入れを行ってください。
軽く洗い流す:まずシャワーで汚れを洗い流します。
ぬるま湯と中性洗剤で拭き取る:ぬるま湯に中性洗剤を薄めてスポンジにしみ込ませ、ポンポンと軽くやさしくなでるようにふきましょう。
洗剤をしっかり洗い流す:洗剤が残らないようにシャワーでしっかりと洗い流します。
陰干しと熱処理:洗浄後、再度陰干しし、ドライヤーで熱を加えることで、撥水力が回復しやすくなります。
5.まとめ
日傘を長く大切に使うためには、使用後に適切なケアを行うことが重要です。濡れたまま放置せず、しっかり水分を切り、乾燥させましょう。日常的に少し手間をかけることで、撥水力やUVカット効果を維持し、長く快適に使用できます。正しいお手入れ方法で日傘を長持ちさせて、次のシーズンもお気に入りの傘も愛用しよう。